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大学ぼっちのまま卒業し、現在は就職して新社会人。
これはつらい。焦るばかりで、結局、何もできない俺はつらい。
このような言葉を聞くと、いわゆる「リア充的価値観」に適応できない俺が「悪い」と言われているような感じがする(そう言う人は別に悪意はないのだろうが)
俺は、「そうなれないから」という面もあるが、無理してまでも「リア充」になりたいわけでもない。どちらかというと「非リア」ののんびりした生活の方が好きだ。キャンパスのメインカルチャーである「リア充的文化」より、サブカルチャーであっても自分の好きなようにしたい。
むしろ、好きな「非リア生活」を楽しめる方が、本当の意味で、「リアルが充実」すなわち「リア充」なのではないだろうか。
大学生活という異世界に足を踏み入てから、毎日神経的にピリピリしていた。周りの人間に、まだ心を許せる相手はいない。何とか日常会話はできたとしても、腹を割って本音や悩みを話したりはできない。ここ最近、人間関係に疲れてきていた。
昨日はずっと暗い気分だった。まだまだ続く4年間の大学生活への悲観的な考えに取り付かれていた。俺はどうなってしまうのだろう、と言った感じに。
そんな中、中学時代からの友人H君からメールが来た。「明日はN君も用事があるみたいで俺は暇だ。二人で会わないか」と。H君とはたまに会っている(ブログにもよく登場する)が、二人きりで会うのは結構久しぶり。中学卒業して以来はじめてだ。H君の家に行くことになった。
田舎道を歩いていた。水田には水が張っていた。人通りの少ない道だった。空は曇り空だった。雨が降っていた。寂しい風景だった。H君の家までの道である。俺は差し入れのお菓子とジュースを持って歩いていた。
H君の家に着いた。久しぶり来た。
散らかった部屋をやわらかい光が照らしている。電球の光だ。薄暗く、もの寂しく、そして暖かい光だった。彼はどこか詩人な香りを持っているがそれはこの光の賜物ではないか、そう思えるような光だった。
壁につけられた本棚に溢れかえる大量の本。1000は超えるだろうと思われるクラッシク音楽のCD。案内された部屋から見えたH君の父の書斎だ。彼の父の部屋が見えたのはラッキーだった。インテリな雰囲気だった。こんな生活ができたら、と憧れを感じた。
H君の家の薄暗さは、まるで家自体が隣接する家の陰に隠れているような、どこか世間とは隔絶した雰囲気を出していた。俺は世間から解放されたような気分になった。異世界だった。
近くのレンタルビデオ屋まで二人で歩いていった。道中、話が弾む。共通の友人の近況、H君の受験勉強、俺の大学生活の不満について語る。オタク的なネタも語る。
借りてきた映画のDVDを、H君の作ったコーヒーを飲みポップコーンを頬張りながら観た。面白い映画だった。おいしいポップコーンだった。温かいコーヒーを飲んで気分がだいぶ落ち着いた。
今日は地元の友人の大切さを感じた。長い間関わってきたからお互いのことをよく知っていて、今更自分を偽る必要もない。話していて安心できる。癒された。明日からまた始まる大学生活にも立ち向かっていけると思う。
ありがとう・・・
古今東西どこでも試験があるところには必ず参考書がある。古くは中国の科挙試験から、試験を控える者は皆参考書を読み込んで勉学を重ねてきた。現代日本でも同じだ。小学生でもお年寄りの方でも、何か試験の合格を目指す者はほぼ必ず参考書を手に取るだろう。
さまざまなジャンルがある参考書の中で最も完成度の高いのはどの試験の対策の参考書だろうか。司法試験?公務員?英検?多岐にわたる試験があるからなかなか一番を決めるのは難しい。
だが、俺はその答えは大学受験だと思う。
大学受験はその市場の大きさ、競争の活発さ、伝統などにおいて、すべてがトップとはいかないかもしれないが、かなり高い水準にあるだろう。たくさんの高校生・受験生が手に取り、効率性の高い勉強ができるような本を出版しようとし、近代以来長く大学入試対策を分析してきたというノウハウの集積がある。
今日、俺はブックオフで、英作文を勉強するための本を探したが、一般書のコーナーではやはりいいものは見つからず、結局参考書コーナーに久しぶりに入り、簡単に、使えそうな本を見つけた。
古い友達に合ったような気分だった。かつて一緒に戦ったことを思い出す。疎んじて冷たくなってしまったことも思い出す。分かれたときのことも(数ヶ月前だが)思い出す。
今なら冷静にあいつに向き合うことも出来るだろう。